目次
【2023年11月6~12日の振り返り】
- S&P500は約1.56%上昇しました。上昇を牽引しているのは「マグニフィセント7」でした。(図1参照)
- 地政学リスク後退によって金および原油は下落しました。WTI(原油先物)は米中需要懸念から一時7月後半以来の75ドルを割れました。
- 円安が顕著です。USD/JPYは上昇しました(現在:151.47円)。EUR/JPYは15年ぶりの高値水準です(現在:161.86円)。
- ミシガン大学消費者態度指数は予想より低下しました。消費マインドの冷え込みが顕著です。
- パウエル議長をはじめ、要人たちのタカ派発言が目立ちました。
- 11月11日は「独身の日(中国の大規模セール)」でした。売上は過去最高益を突破していますが、購買動向は節約志向が顕著です。
- TSMC (半導体大手企業)が単月で過去最高売上を報告し、大幅上昇しました。金曜日の指数上昇に貢献しました。
- 2023年3QのS&P500は、4.1%の利益成長(前年同期比)を報告している。ちなみにアナリストは、2023年4Q:3.2%、2024年1Q:6.7%、2024年2Q: 10.5%を予想。(情報元:FACTSET)。
【今週の注目点】
- 格付け会社ムーディーズが10日、米国債の格付け見通しを「安定的→ネガティブ」に引き下げました。あくまで見通しを引き下げただけであり、格付けは「Aaa(最高位ランク)」据え置いています。(ちなみに日本はA1。主要先進7か国(G7)のうちイタリアに次いで低いです)。
- 14日:米消費者物価指数(CPI)発表。
- 15日:米中首脳会談。
- 17日:米政府つなぎ予算の失効期限。失効すると政府機関が閉鎖されます。
- USD/JPYは、昨年、為替介入された水準近辺まで推移しています。
【まとめ&私見】
- 米国債の格付け見通し引き下げは、株式市場にポジディブに反応する可能性があります。金利上昇による財政リスクが理由であるためです。
- CPI発表においては、市場予想精度が高まっているため、サプライズはないと考えます。
- 米政府つなぎ予算については、期日が近づくたびに毎度でてくる問題で失効することはないでしょう。政治の駆け引きによるプロレスのようなモノと考えています。
- USD/JPYは分水嶺。152円を超えても為替介入が無いこことを市場が確認すると、一気に円安が加速する可能性があります。介入動向に注目です。
- 「PUT/CALL RATIO:0.967」程よいです。
- 年内利上げ確率は9.1%です。(情報元:FedWatch)
- 要人発言などの要因で右往左往する酔いどれ相場(ボックス相場)を想定しています。節目でのエントリーチャンスを待っています。
- 年末までは「強気(買いが優勢)」スタンスです。「買い」をメインで狙っています。
- 「売り」は、小遣い稼ぎ程度の短期トレードで考えています。
【トレード注目銘柄】
- 日経225(CFD):節目である10月高値を超えました。外国勢の本格的な買いが入っているかは不明。一旦の値下がりからの反転を拾いたいと考えています。米株に比べての割安であり、2024年GDPが高いこと(IMF予想)が買いたい理由です。
- 原油先物(WTI):7月以来の安値。心理的底値である70ドル近辺に落ちてくるか観察しています。下落が3ヶ月以上続いているため、一旦の上昇があるかもしれません。その場合は短期でエントリーする予定です。
- ナスダック(CFD):マグニフィセント7のおかげで、底堅い動きをしています。決算もクリアしました(NVDAは21日発表)。機関投資家の立場では、現状のような金利高・地政学リスク・忍び寄る景気低迷といった不確実性が高い場合の投資対象として外すことはできないと考えています。
※投資は自己責任でお願いします。
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